アメリカ(サンフランシスコ)で親知らずを4本抜いた
アメリカ(サンフランシスコ)で親知らずを4本抜いたので備忘録を兼ねてメモを残しておく。これはあくまでもサンフランシスコの1つの歯科医院にかかったという話なので「アメリカの歯医者」などと一般化することは危険だと思うので注意。
渡米前
日本にいるときは歯医者にはあまり行ってなかった。それでも渡米前に歯医者に通い、見つかった虫歯を治療してから渡米した。理由は2つ。アメリカの歯医者(というか医療費全般)が高いと聞いていたこと。そして不慣れな場所で、英語で病院に行くことに不安があったこと。
渡米後
サンフランシスコに来てから2回、歯科検診に行った。これは防衛的な意味での検診への参加だった。要約すると「虫歯になると高く付きそうだから、無料の検診に行って早期発見しよう」ということ。検診自体のクォリティはとても高かった。フロスやらクリーニングなど手厚くやってくれる。
2回めの検診で、下の親知らず2本とも抜くべきだと言われた。実はこれは日本でも指摘されていたのだが逃げてきたのだ。寝不足など疲れがたまっていると親知らず周りの歯茎が腫れるという実害もあった。アメリカのほうが親知らずを抜くことに関しては進んでいるということを聞いていたので抜くことにした。
親知らず抜歯専門医を紹介してもらい予約をとることに。
カウンセリング
まずはカウンセリング。実際に執刀することになる院長自ら 30 分時間を使って説明してくれる。
- 自分は抜歯専門医で数千件の執刀の経験があること
- レントゲンを撮り、下の親知らずが横向きに埋没して生えていて、隣の歯を圧迫し始めていること
- 手術当日の流れ
- 術後の典型的な回復の道筋
等々。
次に僕からの質問タイム
- なぜ部分麻酔ではなく全身麻酔なのか?どちらがリスクが高いのか?
- この質問は非アメリカ人の FAQ だよ(笑)と言われた
- 部分麻酔は手術中ずっと意識があるので抜く過程で精神的なストレスが高い
- すこし首が動いたなどで神経を傷つけてしまう恐れもある
- 専門の麻酔医も常駐しているからリスクは低い
- なぜ上の親知らずも抜くのか
- 下がぬけると上の歯の受け皿がなくなり下がってきてしまうから
それ以外で面白かったのは
僕がエンジニアであることを知るとホワイトボードに正規分布のグラフを描いて「君の進行度とリスクはこの辺」と示してくれたこと。
あとはその日ちょうど抜歯手術直後の人に会わせてくれたこと。僕が「どうだった?」と聞くと「気がついたらもう終わってたよ。全く問題ない!」と親指を立ててた。
手術当日
- 手術6時間前は飲食禁止
- 麻酔の関係で当日は運転禁止。かならず付き添いの大人が迎えにこないといけない。妻が付き添ってくれた。
- 手術台に寝て血圧を測り、麻酔の注射をしたらそこで記憶が途切れる。
- 目が覚めるともう終わってる
- 氷で冷やしつつ、薬の処方箋をもらい帰宅。多分当日は仕事を休んだほうが良いと思う。
- 麻酔若干ふらふら。
- 痛み止め(弱いのと強いの)、抗生物質、血止めのガーゼをもらう
麻酔が効いているので全く痛くない。ただし怖くて患部は一切見られない。舌で触るのも無理。ガーゼを噛んで止血しつつ寝る。顔は腫れていない。
食事はヨーグルトとジュース。固形物は無理。
麻酔が切れる前に痛み止めを飲み始めるので、その後も全然痛くない。
術後1-2日
休みをとったので家でゆっくりする。a few days で血が止まるらしいのだが右側だけがとまらず若干焦る。でも大した量でもないので様子を見る。2日目辺りに腫れのピークになる。
食事は相変わらず流動食的なもの。雑炊くらいなら食べられる。
ようやく患部が見られる、よく見たら黒い糸で縫ってある。
術後3-6日
出血は止まる。ただし朝起きると少し血の混じった唾液がたまってる。食事は少しずつ固いものを食べ始める。ただし奥歯ではかまず前歯だけでがんばる。
術後7日
病院で術後チェックと抜糸。経過は良好。もう痛み止めは飲んでない。
術後9日
右側の奥がとても痛く頭痛も痛い。痛み止めを飲んでしのぐ。左側は順調に噛めるようになってきた。
術後11日
右側は急激に改善して痛みも消えた。朝に唾液に血がまじるのもなくなった。良かった。
そして今に至る。
感想
手術は成功して術後も良好。やって良かった。日本でやった場合との比較ができないのが残念。
追記
かかった費用(自己負担分)は全部で $600 くらいでした。